広島かきは、瀬戸内の恵まれた自然環境や先人たちの努力により450年の歴史を誇り、国内牡蠣の65%を占める日本一の産地です。
広島かきは身が固く締まって丸いのが特長で、他の産地にはない濃厚な味がするため、生食から加熱料理と幅広い用途で牡蠣好きの皆様に親しまれています。
また、かきは海のミルクと呼ばれるように、栄養価の高い食品です。消化が良く、血中コレステロール値を下げるタウリンをはじめ、グリコーゲン、良質のタンパク質、ビタミン、ミネラルやグリコーゲン等の成分を多く含んでいます。
消化も極めてよく、体の健康維持に役立つ理想的な食品です。
広島県では海を7つの海域に分けており、その中でも海が綺麗な海域を清浄指定海域と呼んでいます。清浄海域は海が綺麗なため生食に適した牡蠣が育ちます。
私達は江田島、能美島、倉橋島周辺の清浄海域の牡蠣だけを取り扱っています。
生食用と加熱用の違い
生食用と加熱用の大きな違いは採れた海域と処理工程の違いです。海のきれいな清浄海域で採れたかきで、かつ衛生面の基準や厳しい検査をクリアしたかきのみが生食用として出荷できます。鮮度は同じものです。
かきの栄養分/生かき100gあたり
エネルギー | 60kcal |
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タンパク質 | 6.6g |
脂質 | 1.4g |
炭水化物 | 4.7g |
ナトリウム | 520mg |
亜鉛 | 13.2mg |
牡蠣は海のミルクと呼ばれるほど栄養価が高く、完全食とも言われています。
海の中を移動することなく、じっと栄養を蓄える牡蠣は体内にグリコーゲンやタウリンなどの栄養を沢山蓄えています。
また、亜鉛の含有量は食品の中で最も多く、その他にも鉄分やカルシウム、ビタミンA、B1、B2なども含まれています。
牡蠣フライ
牡蠣パスタ
牡蠣ソテー
牡蠣グラタン
牡蠣飯
かきベーコン
広島が日本一の産地であるのは恵まれた地形によるものです。
1.波が穏やかである
波が穏やかでないと、筏が壊れたり、吊るしたかきが落ちてしまうことがあります。広島湾瀬戸内海のなかでも特に島や岬に囲まれ波が穏やかです。
2.プランクトンが豊富
広島湾は、一級河川太田川などにより山の栄養分が流れ込むため、かきの餌となるプランクトンがよく育ちます。
3.最適な温度変化
広島湾の年間水温の変動が、かきの成長リズムとぴたりと合っているのです。
4.かきの種がたくさんとれる
かきは夏に産卵し、生まれた幼生は2週間ほど海中を浮遊し、ここと決めた場所に付着し一生を過ごします。広島湾ではたくさんのかきの幼生が育つため、養殖に必要なかきをとることができるのです。
これら自然に恵まれた広島湾だからこそ、濃厚な味わいの牡蠣が育つのです。
占部水産のかきができるまで
1.採苗
採苗用ホタテ貝
かきの産卵は5月頃から始まり、7月~9月に最盛期を迎えます。
かきの幼生は約2週間海の中を漂いながらすごし、その後海中の固着物に付着します。この頃に「ホタテの貝殻」を筏に吊り下げて、かきの幼生を付着させます。
2.抑制
抑制棚
採苗したかきの幼生はそのまま沿岸の抑制棚へ移動させます。
潮の満ち引きによって海水につかる時間を少なくすることで、かきの成長を抑制し抵抗力をつけます。
3.本垂下
通し替え作業
ホタテの貝殻に付着した、かきの幼生
かき筏(いかだ)
ホタテ貝を覆うほどの大きさに育ったかき
抑制が終わったら、9mの針金にかきが付着したホタテ貝とパイプを交互に通して、垂下連をつくります。
パイプによってホタテ貝の間を一定に調整します。垂下連を筏から吊して育成を行います。
4.収穫~剥き身前の浄化
巻き上げ作業
浄化したかき
垂下連の長さは9mあるので、船に10mの柱を立てて、ウインチで巻き上げて収穫します。
収穫したかきは殻のまま洗浄機で洗って付着物を取り、浄化プールに浸けます。
滅菌海水の浄化プールに浸けておくことで、かきが雑菌などを吐き出すため、安心して食べられるかきになります。
5.剥き身(かき打ち)
打ち子さん
広島ではかきを剥き身にする作業を「かき打ち」、剥く人を「打ち子さん」と呼んでいます。
浄化されたかきは打ち子さんによって、1個1個手作業で剥き身にされます。
また、かき打ち道具もナイフではなく、独特の形の道具を使うのも広島かきの特徴です。
6.洗浄~パック詰め~出荷
かき剥き身は洗浄機で殺菌海水を使って洗い、汚れや細かい殻を取り除きます。
その後、目視による異物除去作業を行った後、自動計量包装機にてパック詰めされます。
広島県自主衛生管理認証制度
日々の衛生管理に積極的に取り組んでいる施設を評価して、商品に認証マークを付けることで、消費者に商品を選ぶ際の目安にして頂こうと平成17年3月に始まった制度です。
当社は平成17年3月の第一回認証式にて認証を受けました。管理はHACCPの考え方に基づいて行っており、温度や設備など約20箇所を毎日確認しながら作業を行っています。